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女子エース植垣 ロンドン試金石/ハンドボール

 日刊スポーツ特別後援の「ハンドボール ジャパンカップ2010」が6月4~6日、東京体育館で開催される。2年後のロンドン五輪出場に向け、男女日本代表の強化を目的とした国際大会。昨年12月の世界選手権で16位の女子日本代表は、同大会優勝のロシア、6位の韓国、12位の中国を迎え撃つ。格上の強敵相手の激戦だけに、エース植垣暁恵(25=広島メイプルレッズ)の調子が勝敗の鍵を握る。いかに戦うのか―。1次強化合宿を終えた植垣に話を聞いた。

格上のロシア・韓国・中国に挑む

女子日本代表の鍵を握るエース植垣暁恵
女子日本代表の鍵を握るエース植垣暁恵

 ― ジャパンカップに向けての1次代表強化合宿(4月20~30日)では何を課題に取り組んだのですか

 植垣 フィジカル強化を目的に、ひたすら走り込みとウエイトトレーニングの毎日でしたね。世界選手権では60分間フルに戦えませんでした。戦術的には対等であっても、残り10分、15分で息切れしてしまったんです。みんな筋肉痛に筋肉痛を重ねる感じで取り組みました。

 ― 各対戦国のイメージは

 植垣 韓国を倒そうということでずっとやってきているので、今回も特別な意識があります。昨年の日韓定期戦で、相手はフル代表ではなかったのですが勝つことが出来た。これは大きいですね。足を使ったディフェンスで守り抜いて勝利につなげた。今回も私たちがやることは1つ。60分間継続して徹底した守りができるかです。
 中国は韓国と比べて身長の高い選手が多い。その分、韓国よりスピードが落ちるかと思います。
 ロシアは未知ですね。ビデオで見ている程度。初めての対戦なので、すごく楽しみです。

 ― 植垣選手の代表チームでの役割は

 植垣 中堅となり、最近はようやく落ち着いて周りが見えるようになりました。キャプテンの藤井(紫緒)は同じ歳ですし、私たちの代が中心になって引っ張っていくという自覚はあります。私個人は怒られ役なんですけどね。怒られて、たたかれて、何くそって感じ。みんなが盛り上げてくれるのでチームとしてうまくいっているのだと思います。

 ― 試合前に気持ちを盛り上げるための工夫は

 植垣 試合の前日には嵐のDVDを見て盛り上がってます(笑い)。同じ部屋の人を道連れにして。もちろん試合直前も嵐です。歌詞の内容からいえば「ヒーロー」なんでしょうけど、私は乗れる曲調を選んで「カーニバルナイトパート2」なんか好んで聞いていますね。

 ― 普段は穏和そうな印象ですが、ゲーム中の力強さはどこからくるのでしょう

 植垣 会社の人によく言われるんです。「試合のときは雰囲気が全く違うね」って。相手がいると、負けん気の強い自分が出てくるんでしょうかね。意図的に変えているわけではないです。いつも一緒の自分のつもりなんですがね。

大家族でつちかわれた負けん気

 ― その負けん気は、きょうだいが多いということと関連があるのでは

 植垣 兄弟姉妹7人ですから、家の中でも奪い合いでした。兄、姉、私、弟3人、妹の順です。テレビのチャンネル争いや食卓のおかずの取り合いなどは日常。テレビでよく大家族の番組がありますが、あのイメージを裏切らない生活でした。私から下5人はみんなハンドボールをやっているので、実家に帰ったときに弟にダメだしされたりしますよ(笑い)。「姉ちゃん、あのプレー、あれはないわあ」なんてね。

 ― ハンドボールを始めたきっかけは

 植垣 小学校6年の時、友達に誘われてクラブチームの練習を見に行ったのがきっかけでした。「何だ、このスポーツは」とすごい衝撃を受けたことを覚えています。小学校の時は身長があって肩が強いということでキーパーをやっていました。

 ― 左のエース藤井紫緒選手の存在については

 植垣 小、中、高校とずっと一緒のチームでやってきました。家もすごく近いんですよ。大学で初めて別々になり、ナショナルチームでまた一緒にやるようになりました。彼女の意識の高さが刺激になりますね。助けられる面がすごくあるし、負けたくないという面もあるので、お互い大切な存在ですね。

 ― 休みの日の過ごし方は

 植垣 ウエートトレーニングが好きで、つい休みの日でもやってしまうんです。ナルシストではないんですが、筋肉がつくとうれしいんですよ(笑い)。おもりをガーッと上げられたときの喜びがたまらないので…。あっ、女性としてあまりイメージがよくないですね。

機動力のあるディフェンスがカギ

 ― 最後に、ジャパンカップでは日本代表のどこに注目してほしいですか

 植垣 機動力のある日本のディフェンスを見てください。黄慶泳(ファン・キョンヨン)監督の指導のもと作り上げてきた活発なディフェンスは自信があります。また、攻撃に転じたときに大きく展開し、シューターである私と藤井(紫緒)のシュートが世界にどれだけ通用するかも見てほしいですね。ぜひ、会場に来て応援してください。

◆植垣暁恵(うえがき・あきえ)
  1984年(昭59)7月25日、大阪府堺市生まれ。英彰小6年の時、大浜キッズでハンドボールを始める。大浜中3年の全中で全国制覇。宣真高では選抜大会で日本一。大教大に進学し、06年アジア大会でただ1人、学生で日本代表に選ばれる。06年世界学生選手権ベスト7。07年、広島メイプルレッズ入り。オタフクソース勤務。172センチ、64キロ。








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