柔道界史上最高の危機管理か。世界選手権(カザフスタン)の開幕が24日に迫る男子代表が13日、都内での強化合宿を公開。前日までのミーティングで現地情報の説明が行われ、移動時の対策が選手に伝えられた。木村昌彦強化副委員長によれば、「ちゃんと荷物が現地に届くように、日本代表用のコンテナを用意してもらえる」という。航空機でのロストバゲージ(預けた荷物の紛失)を防ぐため、万全の策が取られる。

 先月、苦い経験をした。16年五輪の開催地リオデジャネイロの視察を兼ねた合宿を張ったが、経由地ドイツから選手の荷物が届かない事態に。商売道具の柔道着がなく滞在を過ごした選手もいた。本番で再発されてはたまらない。

 また、カザフスタンに向かう経由地の北京でも対策を考える。約5時間ほどの乗り継ぎに、選手の疲労を和らげるためのバスを用意する案があるという。「試合への準備だけは怠らず、一番輝くメダルを取らせてあげたい」。井上監督の言葉通り、準備を重ねる。