国際オリンピック委員会(IOC)は29日、来年のリオデジャネイロ五輪のアジア予選を兼ねてクウェートで11月3日から始まる予定だった射撃のアジア選手権を五輪予選として認めないと発表した。

 大会運営に携わる予定だったイスラエルの関係者の入国をクウェートが認めなかったことが理由で、日本ライフル射撃協会は30日、既に現地入りしていた選手を帰国させることを決めた。

 IOCはクウェートの対応を「あらゆる差別行為を禁じた五輪憲章に反する」と判断し、アジア選手権の五輪予選としての扱いを取り消した。

 日本協会には国際射撃連盟から五輪予選をあらためて開催するとの連絡があった。日本協会の岸高清事務局長は「五輪の枠が配分されないし、国際連盟から(五輪予選の)開催場所と日時を決めますという文書が届いた」と説明した。選手は11月1日にクウェートを離れる。