内村航平(26=コナミスポーツク)が男子個人総合で自身の史上最多記録を塗り替える6連覇を成し遂げた。

 試合会場では、はちまき姿の母周子さんや、2人の娘とともに訪れた妻の千穂さん(26)が応援。優勝を決めた内村選手は家族のいる観客席に向かってガッツポーズし、喜びを伝えた。

 周子さんは「いつもは団体総合で勝てない悔しさを個人総合にぶつけていた。今回は団体で優勝できたから、少し不安もあった」という。最後の鉄棒は「これで落ちたら優勝できないかもしれないと思って演技を見られなかった」と明かした。

 来夏には、早くも代表の座を射止めたリオデジャネイロ五輪が控える。「団体の金メダルは、航平が1人で取った個人のメダルより親としても喜びが大きかった。今日は前ほどドキドキしなかったし、涙も出なかった」と笑い、2004年アテネ五輪以来の頂点を願った。