昨夏の全国高校総体(インターハイ)女子800メートル王者の久保凛(16=東大阪大敬愛高2年)が2分3秒57で全体1位となった。従来のU18日本記録(2分4秒44)を18年ぶりに更新。自己記録も1秒56更新し「自己ベストを更新できて良かった。(自己評価は)100点と言っていいかな」と笑顔を見せた。

中盤にかけては中位につけ、残り100メートル手前で先頭へ。そのまま逃げ切り、2位の渡辺愛(園田学園女子大)に1秒00差をつけた。「驚きというより安心という感じ」と振り返りつつ、高校記録(2分2秒57)に届かなかったことに「そこを狙っていたので悔しい」と満足はなかった。

6月の日本選手権(27~30日)へは「優勝を目指したい」と意気込み、「800メートルで世界に通用する選手になりたい。世界の舞台で活躍できるように、これからも取り組んでいきたいです」と抱負を述べた。

久保はサッカー日本代表のMF久保建英のいとこ。和歌山・潮岬中3年時には、全日本中学校陸上競技選手権の800メートルを制した実績を持つ。

今季は2月の「ADIDAS TOKYO CITY RUN」招待女子5キロ(ロード)を16分22秒で優勝すると、3月29日には奈良市の記録会800メートルで2分5秒13の高1歴代最高記録をマーク。4月13日の金栗記念(熊本)800メートルでは2分5秒35を記録し、同種目で22年世界選手権に出場経験がある田中希実(24=ニューバランス)に先着していた。【藤塚大輔】