ノルディックスキーW杯女子ジャンプで2季ぶり3度目の個人総合優勝を決めている高梨沙羅(19=クラレ)が、カザフスタン・アルマトイで行われた個人第17戦(HS106メートル、K点95メートル)を終えて成田空港へ帰国した。

 第17戦では合計236・9点で、今季14勝目、通算44勝目を挙げた。1回目は96・5メートルの3位と出遅れたが、2回目に102メートルを飛んで巻き返した。

 成田空港で取材に応じた高梨は「支えてくれた人たちに(総合優勝の)トロフィーを見せられるのはうれしい。けど、まだレベルは引き上げられる」と、3度目の優勝にも満足の表情は見せなかった。「(シーズンは)終わっていないけど、反省をして考えながらトレーニングをしていきたい」と、まっすぐな目線で話した。

 今季ここまで17戦14勝。どこまでいけば満足できるのか。高梨は「全試合で表彰台に乗ることではない。内容が濃かったか、そこから吸収できるかが大事なので、失敗しても次につながればいい」と話す。「見ている方は結果があればうれしいと思うので。そこも残せるようにしたい」。常に自然体でジャンプ台に向かう。「鳥人」と呼ばれたニッカネン(フィンランド)の46勝超えも、あっさり実現しそうだ。