2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の起工式が11日、東京都新宿区の建設予定地で行われ、安倍晋三首相は「新時代のスポーツと文化を発信する拠点となることを祈念している」と祝辞を述べた。新たなスポーツの聖地は19年11月末に完成する予定。

 起工式には丸川珠代五輪相、東京都の小池百合子知事、デザインを手掛けた建築家の隈研吾氏らも出席した。小池知事は「多目的で多様性のある素晴らしいレガシー、財産となると期待している」と述べた。

 新国立競技場は、昨年10月に着工予定だった旧計画が総工費の膨張で批判を浴び、白紙撤回された。政府は昨年12月に新たなデザインを決定し、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)がことし10月、大成建設などの共同企業体(JV)と総工費約1490億円で工事契約を結んだ。旧計画から約1年2カ月遅れで1日には本体工事が始まっていた。