世界反ドーピング機関(WADA)が1月から禁止物質に加えた「ヒゲナミン」について、製薬会社の龍角散は12日までにホームページで、同社の「龍角散ののどすっきり飴(あめ)」には「一切含まれていない」と発表した。インターネット上でこの物質が含まれているとの誤った情報が広がっていたためという。

 気管を拡張する効果があるヒゲナミンは、生薬の「南天」などに含まれている。WADAの変更を踏まえ、日本卓球協会は昨年末、南天の入ったのどあめの使用を控えるよう注意喚起し、同時に従来から禁止されている物質「エフェドリン」を含む「浅田飴」の代替使用は不可と通達していた。

 「南天のど飴」を発売する常盤薬品工業は12日、「ヒゲナミンは気管を拡張し、せきを鎮める働きがあります」などとするお知らせを発表した。「浅田飴」は11日に公式ツイッターで、エフェドリンについて「以前より(WADAの)禁止物質として、指定されております」と周知。ともに、WADAの規程に基づき競技会時に禁止されるもので、一般の人がせきやたん、のどの痛みの治療を目的として服用することを規制するものではない、と強調している。