小平奈緒(30=相沢病院)が自らの日本記録を0秒16更新する37秒13の好タイムをたたき出し、同大会の個人種目で日本女子初の金メダルに輝いた。スケート王国オランダで学んだ集中力を発揮。五輪連覇中で地元韓国の李相花(27)に0秒35差で頂点に立った。個人種目での日本勢の金メダルは清水宏保、堀井学、加藤条治に次ぐ4人目の快挙となった。

 小平はスタートで出遅れても焦らなかった。W杯出場6レース全勝の絶対的な自信があった。第1カーブではすぐに自分のスケーティングを取り戻すと、自らの日本記録を更新する圧勝。「初の世界王者はうれしい。最高の五輪へのシミュレーションになった」と笑みを浮かべた。

 何が良かったかを聞かれると「五輪でメダルを取るまでわからない。通過点だから」ときっぱり。11日には1000メートルに臨む。今季は1000メートルでもW杯出場4レース中3レースで表彰台に立った。500メートルの後半強化のため、1000メートルも重視。今の勢いなら2日連続のメダルは十分にある。