世界に五輪運動を広げるIOCの理念に一致する「南米初の五輪開催」を掲げたリオデジャネイロのコンセプトは大きなインパクトがあった。最終プレゼンで過去の開催都市分布を世界地図で示し、ヌズマン招致委員会会長が「新しい大陸に門戸を開いてほしい」と心情に訴えかけた正攻法の手法も効果的だった。

 IOC委員でもあるヌズマン会長がリオの「顔」として幅広い人脈を生かした。ルラ大統領も「世界トップ10の経済力」をアピールし、全面支援を約束。「サッカーの王様」ペレ氏ら大物を起用し、ブラジルだけでなく、南米全体が待ち焦がれる五輪を訴えたロビー活動で当初のダークホースから逆転劇を生んだ。

 IOCが昨年6月に7都市を4都市に絞った第1次選考で、得点化した客観的評価は、落選したドーハ(カタール)に劣る5番手。しかし、9月にIOCが公表した4都市の評価報告書で「非常に質が高い」と、ほかの3都市を上回る高評価を受けたことも招致レース終盤の追い風となった。

 2007年パンアメリカン大会を経験し、14年に開くサッカーのW杯もインフラ整備でプラスに働くと強調。五輪開催が都市の社会変革につながる構想もIOC委員の心に響いたはずだ。(共同)