<レスリング:全日本選抜選手権>◇初日◇29日◇東京・代々木第2体育館

 男子グレコローマン66キロ級で初優勝した岡本佑士(22=拓大クラブ)よりも、須藤元気監督(33)が興奮を抑えられなかった。決勝で井上智裕(兵庫・育英高教)に対し、鮮やかなリフトから2度の回転を決めた。そんな愛弟子の姿に、「アマ、プロ問わず、気の強さはナンバーワンですよ!

 彼は世界を取りますよ。日本にメダルをもたらす男です」と賛辞を惜しまなかった。その傍らで、今春拓大を卒業した岡本は「メダルを取って、来年の五輪につなげたい」。元人気格闘家のDNAが詰まった男が、今度はロンドン切符を目指すことになった。