<レスリング:全日本選手権>◇第2日◇22日◇東京・代々木第2体育館

 圧倒的な強さで3連覇した男子フリー74キロ級の高谷惣亮(24=ALSOK)は「100点。完璧なレスリングができました」と笑顔で言った。

 世界選手権直後で疲労が残っていた国体決勝で敗れた山中良一(22=日体大)と再び決勝対決。7-0でテクニカルフォール勝ちし「山中くんには感謝しています。あの負けで火が付いた」と、強気に言った。試合後には、両腕についた土を払い落とすパフォーマンス。「国体で土をつけられたんで、それを落としたんです」と話し、続けて「倍返しだ」と半沢直樹ばりの目力で締めた。

 ロンドン五輪金メダルの米満が長期休養中で、男子の「顔」にもなっている高谷。この日は、世界女王の登坂絵莉(20)を「前座」に押しやり、堂々とトリも務めた。「気持ちいいっすねえ、トリですから」。23日の最終日で大トリを務める女子55キロ級の吉田沙保里は同じALSOK所属。「そこは大変ですよ。五輪3連覇ですからね」と先輩に敬意を表しながら「でも、いつか越えてやります」と、大トリ目指して話していた。