<フィギュアスケート:全日本選手権>◇26日◇長野・ビッグハット

 3連覇に挑む浅田と、2度の優勝を誇る安藤を抑え、中野友加里(23=プリンスホテル)が悲願の初優勝に向け、全日本初の首位発進だ。完ぺきな演技でたたき出した67・26点はSPの自己ベスト。「本当にびっくりした。素直にうれしい」。最初の1歩目を踏み出した時点で「体が、今シーズンで最も動いていた。氷と靴が密着している」と感じた。その感触のまま最後まで滑りきった。4月に早大の大学院に進学。教育実習で母校の椙山女学園で教壇にも立った。その分今季に入る準備が遅れたが、今年最後の大舞台での好発進に結びつけた。全日本は9回目の出場。SPは06年の3位が最高順位で、もちろん優勝はない。「明日は気持ちを切り替えて挑みたい」。フリーでは武器のトリプルアクセルを決めて、初優勝をつかみ取る。