<女子テニス:東レ・パンパシフィック・オープン>◇28日◇東京・有明テニスの森公園
39歳の誕生日に、クルム伊達公子(エステティックTBC)が、2時間40分の熱戦の末に初戦敗退を喫した。韓国オープンでの13年ぶりのツアー優勝から一夜明けた28日、世界ランク35位アレクサンドラ・ウォズニアク(カナダ)と対戦。7-5で第1セットを先取したが、第2、3セットを接戦の末に落とし、初戦敗退した。6日連続の試合に最後は力尽きたが、女子代表の村上監督は来季フェド杯の代表入りを要請する考えを示した。
39歳の伊達は最後まで懸命に打ち合った。勝利目前だった第2セット5-2から追いつかれ「うぁー!」とやり場のない怒りを発する場面もあった。だが観客の声援に後押しされて、息を吹き返した。最終セットは得意のライジングと昨年の現役復帰後、鋭さを増したネットプレーで応戦。相手のマッチポイントを計4回もはね返した。最後は力尽きたが、2時間40分の熱戦で、会場を沸かせ続けた。
27日の韓国オープンで38歳11カ月と史上2番目の年長記録で優勝。試合直後に帰国して疲労は残っていたが「疲れがないことはない。でもいい心地の中でできた。フルセットで、けいれんが出なかったのは大きい」と復帰直後から悩まされた症状が出なかったことを収穫にとらえた。1年前の大会は同5月に現役復帰以降、初のツアー大会挑戦だったが、同じ相手に予選の決勝で1-6、1-6で完敗。この日の大善戦が進化を物語っていた。
韓国オープンの優勝で世界ランク100位となり前週から55位もランクアップ。96位の杉山が今大会で引退し、73位の森田に次ぐ日本人2番手になる。村上武資女子代表監督は来季、女子国別対抗戦フェド杯の代表を依頼することを明かした。「代表はベストの選手を選ぶことが大事。ツアーに優勝、日本NO・2の選手を選ばない理由はない」。今年、ポーランド戦でダブルス出場のオファーを出したときは、世界ランクを上げることに集中したいと伊達に断られたが、トップ100入りで、その心配もない。フェド杯出場となれば96年米国戦以来の代表復帰となる。
伊達は年齢の重ね方に満足している。「年齢は避けて通れない道だけど、スピード、パワーの戦いの中で少しずつ慣れてきた」。アラフォーの伊達はまだまだ歩みを止めない。【広重竜太郎】


