<bjリーグ:仙台82-78新潟>◇18日◇第6戦◇宮城・登米市登米総合体育館

 チーム新記録の開幕6連勝だ!

 仙台89ERSが82-78で新潟アルビレックスBBを破り、05-06シーズンの開幕5連勝を超えた。第4クオーター(Q)中盤で70-78と引き離されていたが、驚異の粘りで逆転。浜口炎ヘッドコーチ(HC=39)は「よく我慢した」と、選手をたたえた。31日からの浜松との2連戦で、今度はシーズン連勝記録「7」を塗り替える。

 残り4分22秒。タイムアウト中の仙台ベンチで、浜口HCが叫ぶ。「バスケで一番、面白い時間帯だ。楽しくやろうぜ!」。その言葉が選手たちの焦りをぬぐい去った。残り1分19秒。「リングが見えた」と日下光(26)がゴールへ一直線。そのドリブルシュートが相手のファウルを誘う。2本のフリースローを確実に沈め、ついに79-78と逆転に成功した。

 「チームとして少し成長したかな」と浜口HCは照れながら褒めた。驚異の粘り腰の裏に“朝帰り練習”があった。9日の埼玉戦後、所沢を午後10時30分にバスで出発し、10日の午前4時に仙台到着。7時間後の午前11時から、みっちり3時間の練習をこなした。異例の強行軍に「このチームは一生懸命、練習したら必ず伸びる」と浜口HC。高橋憲一主将(28)も「炎さんの信念が6連勝につながった」と話した。

 手綱を締めることも忘れない。次戦は先月23日のプレシーズンゲームで、65-90と大敗した浜松が相手。浜口HCは「浜松には前回こてんぱんにやられた。(開幕6連勝で)勘違いはしちゃだめ」と引き締めた。スタートダッシュに成功したが、まだシーズン序盤。それでも、初優勝への好材料になることは間違いない。【三須一紀】