<bjリーグ:浜松・東三河フェニックス100-67富山グラウジーズ>◇27日◇第20戦◇交流戦◇浜松アリーナ◇観衆1862人

 東地区首位の浜松・東三河フェニックスが、富山グラウジーズを下し、100点ゲームで09年を締めた。bjリーグ最小兵外国人でガードのリマー・ウィルソン(25)がスタートから持ち味のスピードを武器に、第2クオーター(Q)までで、チーム最多の20得点。スティールも4つ奪い攻守でチームを勢いづけた。今年最後のホーム戦で100点ゲームの立役者となり、来年のプレーオフに弾みをつけた。

 中から外から相手ゴールを射貫いた。序盤は得意のドリブルから速攻を仕掛けて自らシュート。相手DF陣がゴール前を固めれば、3点シュートで見事にかわした。27点差の大量リードで迎えた第3Q終了間際にはお役御免で交代。終盤、中村和雄ヘッドコーチ(HC=69)に「最後出るか?」と聞かれたが、先発以外の選手に出場機会を譲り、コート外で勝利を見届けた。

 180センチ、73キロの発表だが、チーム関係者によれば「本当は180センチ以下。もっと小さいはず」だという。バスケット界では通常、背が高いほど有利とされるがウィルソンには関係ない。自身の役割を「スピードを生かしていいパスを味方に出すこと」と分析。パスを出せるからドリブルも生きる。そして得点へとつながる。同HCも「リマーの技術があればもっとやれると言い続けていた」と認めた。ウィルソンの得点力が確実にチーム力をアップさせた。【栗田成芳】