<男子テニス:バルセロナ・オープン>◇25日◇バルセロナ

 世界17位の錦織圭(24=日清食品)が、4強に進出した。元世界9位で、同27位のチリッチ(クロアチア)に6-1、6-3の1時間10分でストレート勝ち。今年、ツアー4度目のベスト4進出で、来週の最新世界ランクで最高14位にまで上昇することが濃厚となった。次戦では、欧州クレーコート初の決勝進出をかけ、同23位のグルビス(ラトビア)と対戦する。

 快勝だった。元世界9位で、10年全米では4時間59分の死闘を演じた相手に、わずか70分でのストレート勝ち。最後は、武器のフォアのクロスをたたき込み、何度もガッツポーズを繰り出した。痛めている左股関節も100%ではないが「十分に練習はできている」と問題はなかった。

 第1セットの第1ゲームで、早々とチリッチのサービスゲームを破ると、そのまま波に乗った。第4ゲームから4ゲームを連取。1ゲームしか落とさない好調さで先取。第2セットの第1ゲームで自分のサービスゲームを落としたが、第2ゲームで奪い返し、そのまま押し切った。

 相手のチリッチは、昨年、禁止薬物違反で4カ月の出場停止を科せられ、世界ランクを落とした。しかし、今年はすでにツアーで2大会に優勝。錦織も、過去の対戦からタフな試合を予想していたが、最高のプレーで準決勝進出を決めた。