昨年12月29日にフランス・メリベルでスキー中に転倒し、意識不明の重体となっている自動車のF1シリーズ元王者ミハエル・シューマッハー氏(44=ドイツ)の事故の状況が明らかになった。マネジャーのザビーネ・ケーム氏が、独ビルト紙に語った。それによると、シューマッハー氏は、息子、友人らとグループで滑っており、ゲレンデで転んだ友人を助けた後、ゲレンデとゲレンデの間、雪の深い場所に滑っていったという。そして、深い雪の中で曲がろうとしたときに、岩に衝突。体が宙に投げ出され、落下した際に別の岩に頭をぶつけたようだ。

 ケーム氏は「本当に不運な状況でした。彼はそれほどスピードを出していたわけじゃない。私はスキーのインストラクターを含む何人かと話したのですが、そういうことは時速10キロで滑っていても起こりえることだそうです。極端に不運な状況が極端につながってしまったということです」と説明した。ケーム氏は現場で事故を見ていた人の数人から話を聞いたという。(中野吉之伴通信員)