「事実なら、ぶん殴ってやりたい」。十両力士の若麒麟真一(本名・鈴川真一)容疑者(25)が大麻取締法違反容疑で逮捕された東京都江東区の尾車部屋。30日午後5時すぎから取材に応じた尾車親方は、深々と頭を下げ、怒りに時折ほおを震わせた。

 部屋には報道関係者約30人が詰め掛けた。スーツ姿の尾車親方がけいこ場で冒頭「世間に迷惑を掛けて、申し訳ありません」。うつむき加減でショックを受けている様子だったが、約15分間、矢継ぎ早の質問に丁寧に答えた。

 会見を終えた親方は午後6時半ごろ、外出。白いワンボックスカーに乗り込む際「昨年、受けた協会の検査ではシロだった」と言い残して、部屋を後にした。

 周辺には別の相撲部屋もあり、コンビニで買い物をしていた若手力士は「今回のことは非常に残念。相撲界のイメージが悪くなることが心配」とつぶやくように話した。

 近所の主婦(37)は「尾車部屋の力士が素行が悪いということはなかったと思う」と驚いた顔だった。(共同)