昨年3月の春場所限りで引退した元大関雅山の二子山親方(36)引退相撲が1日、東京・両国国技館で行われた。

 断髪式では入門時の師匠で先代武蔵川親方の石山五郎氏(元横綱三重ノ海)や、横綱白鵬ら約270人がはさみを入れた。師匠の藤島親方(元大関武双山)が大銀杏(おおいちょう)を切り落とすと、約8000人の観衆から「雅山~」の大歓声。「ぐっときたのは先代の師匠や、先代のおかみさん、相撲仲間からはさみを入れてもらった時ですね」と涙した。

 昨年6月に次男雅高くんを1歳で亡くしたが、4歳の長男雅功くんが遺影を首にかけて土俵入り。土俵上で相撲も取った。

 二子山親方は「夢でしたからうれしかった。練習もしましたが、相撲は強くなってきた。所作はまだまだですね。相撲をやりたいと言ってくれたらうれしいですが、いろいろな可能性もあるので、たくさんのスポーツをやらせたい」とにこやかな表情。整髪後は弟子育成に関し「日本の強い力士を育てたい」と話した。