大相撲前頭の高見盛(33=東関)が、部屋の「広報部長」に任命された。元東関親方の渡辺大五郎氏(65=元関脇高見山)の定年退職に伴い、新東関親方(31=元前頭潮丸)率いる新生・東関部屋が16日、朝げいこで始動。抜群の知名度を誇った元親方が退職したことで、人気力士の高見盛が同親方に「部屋の顔」に指名され、宣伝やスカウト活動にも取り組むように要請された。

 生まれ変わった東関部屋の始動日に、角界のロボコップがいきなり大役を要請された。2歳年下の31歳の新親方に「一緒に部屋を引っ張ってほしい。広報担当としてスカウトとかもお願いしたい」と懇願された。部屋頭の高見盛は「オレが顔を出して盛り上がるんなら、スカウトでも何でも積極的にやっていくよ」と二つ返事で引き受けた。

 元東関親方の渡辺氏が定年退職し、この日から新体制に移行した。初の外国出身力士だった元親方は、現役引退後も角界屈指の人気と知名度を誇った。その「看板」をしたって入門してくる若者もいた。このまま部屋を運営していくには元親方に代わる「部屋の顔」をつくる必要があった。

 もちろん高見盛もやる気満々。「先代がいなくなったから(部屋が)ダメになったとは言われたくない。親方と自分で若い衆を鍛えながら、いろんな方向で盛り上げていこうと話し合った」。もっともあくまで本業は現役力士。「広報部長」の名刺をつくるのか?

 という報道陣の質問には「オレはまだ力士なんだから!」と苦笑いした。

 新親方の発案で部屋の公式ホームページも新たに開設する。「部屋のスローガンは『ONE

 FOR

 ALL

 ALL

 FOR

 ONE』。ホームページの更新とかは、みんなでやっていく」と同親方。高見盛を看板に掲げつつ、部屋全体でバックアップしていく。高見盛は「巡業とかでも地元の人と触れ合ったりしていきたい」と部屋の看板を背負う覚悟を見せた。【山田大介】