角界の改革を担う「ガバナンス(組織統治)の整備に関する独立委員会」の奥島孝康座長(71=日本高野連会長)が7月31日、東京・両国国技館で行われた同委員会の第3回会議後、日本相撲協会の村山弘義理事長代行(73)が今後も理事長として指揮を執るべきとの見方を示した。8月10日ごろに武蔵川理事長(62=元横綱三重ノ海)が復帰予定だが、改革推進のために現体制の継続を支持。同様の意向を示す監督官庁の文部科学省の考えも考慮すべきと指摘した。
約2時間半の会議後、奥島座長は紫煙をくゆらせながら私見を述べた。8月10日にも復帰する武蔵川理事長について「武蔵川さんは年齢的なこともあって、定年の問題もあって、おそらく復帰された後、理事長をなさるのかどうかということについては、僕らは何も知らない。おそらく代わるだろう、というふうにしか思わない」と話した。
弟子が野球賭博に関与したとして、武蔵川理事長が謹慎したのは名古屋場所初日の7月11日から。場所後に復帰予定だったが、体調を崩して延期となった。この間、外部理事の村山氏が代行を務めてきた。理事長不在の間、独立委が立ち上がり、改革のための話し合いは着々と進んできた。
奥島座長は、元選手が要職を担っているわけでない野球界を引き合いに出し「利害関係のない外部委員がリーダーシップをふるうべき。どういうふうに決定するかは、協会内部の問題だから、口を挟みません」と言った。村山代行は場所後の続投に難色を示したが「それは誰だって嫌だよ。嫌だけどやってもらわなきゃいけないこと」と続けた。
理事長決定は理事会の仕事だが、独立委トップの発言は軽くない。2日前には、川端文科相が「当分は引き続きリーダーシップを発揮してほしい」と村山代行に要請したばかり。奥島座長は「相撲協会は公益法人に移行しなければいけない。最終的な判断は監督官庁が握っている。そこの意向というのは考えないといけない」と指摘した。
理事長代行に、外部理事の村山氏が就任したのは、特別調査委員会の勧告がきっかけ。独立委が提言するかどうかについては「意見を出すかもしれないし、出さないかもしれない」と含みを持たせた。理事長復帰までの間に理事会を開き、交代を審議することすら示唆した。10日が近づくにつれ、復帰に反対する意見が出始めている。

