大相撲の「怪物」逸ノ城(21=湊)の「関脇昇進を祝う会」が13日、都内で開かれた。本来は新入幕を祝う予定だったが、早すぎる出世に急きょ、関脇の祝賀会に変更。横綱鶴竜ら約300人が駆け付けた中、来年は「もう1段、上に上がれるように頑張っていきたい」と大関とりを誓った。

 今年初場所の初土俵からまだ1年足らず。怪物が見せる快進撃に、周囲は一気に活気づく。後援会は既存の大阪、名古屋、九州などに加えて新たに岩手、福島と埼玉県内2つの計4カ所にできることが決まった。湊部屋後援会の国分元基会長は「横綱になっても恥ずかしくない後援会をつくらないと」と、全国規模で確立させていくという。

 来年3月の春場所前には、大阪後援会から新しい化粧まわしも贈られることが決まった。「デザインは大阪城です」と岩崎英夫会長。来年初場所で2桁勝ち、大阪場所で天下を取って大関へ-。周囲の期待が、大いに膨らんだ。

 今年を漢字1文字で表すと「逸材の逸で大好き」という自身のしこ名「逸」を選んだ。しんにょうのはね具合が優勝の「V」に似る。意識しているのかと問われると「そうっす」と笑った。その気は、十分だ。【今村健人】