10回表DeNA1死一、二塁、大和の打球を左翼手サンズが好捕する(撮影・清水貴仁)
10回表DeNA1死一、二塁、大和の打球を左翼手サンズが好捕する(撮影・清水貴仁)

阪神にとっては“命拾い”したドローだ。延長10回1死一、二塁。大和の抜けそうな飛球を、サンズの好捕で併殺。土壇場で勝ち越しを許さなかった。

桧山 勝ちたかった試合です。DeNAの走塁のまずさに助けられた。サンズのファインプレーは大きかったです。でも二塁走者の倉本が打球が抜けてからスタートを切ってもホームにかえることができるのに飛び出した。あの判断ミスがゲッツーにつながった。でもあそこまでもつれたのは青柳の甘さでした。

3点リードの6回に1点を返された。7回。この回先頭の6番宮崎の左二塁打から同点に追いつかれてしまう。

桧山 青柳にはもっと慎重さが求められます。7回は宮崎を2球で追い込んで、3球目はかろうじてファウルにされる。続く4球目は梅野がボールを要求しているのにもかかわらず、中に入って再びファウルになった。5球目も同じように外そうとしている梅野の意図に反し、青柳はスライダーをまんまと二塁打にされたのです。

宮崎の二塁打と四球で1死一、二塁から、代打山下に左適時打を浴びて2点目が入った。ここで青柳は降板し、代わった馬場がオースティンに同点打を打たれてしまった。

桧山 いくら数字が良くても、こういう投球を続けていては青柳は信頼されないでしょうね。せっかく梅野の3ランで援護を受けたのに、あまりに不用意な宮崎との対戦でした。後ろのリリーフにも負担がかかってきます。ここは反省してこの壁を乗り越えてほしいですね。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

7回途中2失点で降板する青柳晃洋(撮影・上田博志)
7回途中2失点で降板する青柳晃洋(撮影・上田博志)