広島3連覇監督で日刊スポーツ評論家の緒方孝市氏(52)が3日、古巣・広島、そして中日と、阪神のライバル球団を視察。緒方氏ならではの見立てでそれぞれの課題に注目した。
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2年ぶりに訪れた広島のキャンプ地は寂しかった。いつもはファンであふれるのに無観客で閑散としていた。あらためてコロナ禍の影響を感じた。
私もPCR検査を広島で受け、沖縄に入った先月31日にも那覇で受けた。本土から来る人間が沖縄にウイルスを持ち込まないという姿勢を明確にするもの。久しぶりに会った鈴木球団本部長はキャンプ期間中、7回は検査を受けるという。
鈴木本部長からは各球団、外国人選手が来日できずに困っているという話も聞いた。異例のシーズンになりそうだ。そんな中、一昨年まで監督を務めさせてもらったカープの練習を見た。やはり気になるのは投手陣だろう。
昨年の順位予想で優勝候補の筆頭に巨人を挙げ、対抗に阪神、広島とした。結果は巨人優勝、阪神は2位に入った。しかし広島は5位に沈んでしまった。間違いなく投手力の問題が大きかったと思う。
大瀬良、野村、中崎といった中心選手がいずれも故障で離脱。極めつけは私が監督時代に活躍したジョンソンが1勝もできないという状況に陥った。新人王を獲得した森下が頑張ったが、それがなければどうなっていたか…と思ってしまう。
この日、森下がブルペンで投げるのを見た。素晴らしいバランスでタイミングもよかった。この時期もあって全力投球ではなかったが、新人だった昨年とは違って落ち着いた感じでキャンプに入っている印象だ。
ドラフト2位ルーキー左腕の森浦大輔投手(22=天理)もブルペンに入っていた。球団関係者によれば「ヤクルト石川のようになってくれれば」ということだが、評価するのは実戦に入ってからだろう。とにかく投手力整備が戦う条件だ。
中日がキャンプを張っている北谷にも向かった。話題は立浪臨時コーチだろう。3年目の勝負に挑む根尾、5年目の京田、そして2年目の岡林を特に熱心に見ているようだ。
根尾にはいわゆるトップの作り方を教えているようだ。それがバラバラだと安定したスイングにならない。下半身と連動したフォーム固めをしているのだろう。効果が楽しみではある。
中日の課題は若手野手の台頭だ。ここで名前の挙がった3人がバリバリ出てくるようだと、中日もライバル球団にとって怖い存在になるはずだ。(日刊スポーツ評論家)




