DeNA対ヤクルト 力投するDeNA先発の入江(撮影・浅見桂子)
DeNA対ヤクルト 力投するDeNA先発の入江(撮影・浅見桂子)

4連敗となったDeNAだがルーキーの入江と牧は今後も十分に戦力になる。

3月31日のヤクルト戦で初登板初先発した入江は右打者の内角を突く能力は高いと感じさせた。新人でこの能力を持った投手は多くはない。全体的にボールが高いが、今の段階ならコースを間違えなければいい。スライダー、フォークの変化球は精度を上げていく必要があるが、右打者の内角(左打者なら外角)への投球能力を生かした配球と、やりようによっては使える投手だと思う。

降板後に「このような結果になってしまい本当に申し訳ないです」と連敗中を背負うような趣旨のコメントを聞いたが、今はまだ背負わなくていい。自分の投球を振り返り、どうやって抑えるかを追い求めること。もっとエースになった時にそういう思いを抱けばいい。ベンチも、もう1点も与えたくない3点ビハインドの5回2死一塁、4番村上の場面で続投させたのは、先発完投を目指す過程で乗り切らないといけないと考えるからだろう。だから入江も今日の経験を次にいかすことが大事だ。

初本塁打の3ランを放つなど打率3割8分1厘の牧は常に振りにいく体勢ができている。ルーキーの野手ですぐに活躍する選手の傾向として変化球が打てることがある。牧はタイプとして当てはまり、直球を狙いに行きながら変化球にも対応できる。半速球の球は仕留めることができ、強いて言えば直球に差し込まれがちだが、今は狙った時に打てればいい。今後、経験を積めば対応できるようになるだろう。

現在は一塁手で出場しているが、疑問が残る。2月23日の阪神との練習試合でも評論したが、ソトが戻ってくれば一塁は譲らなければならない。ならば早い段階で二塁手での出場に切り替えるべきだ。その方がソトが復帰した時にスムーズだ。二塁手の田中俊が開幕戦で6打点の活躍はしたが、中距離打者で中軸も打てる牧は貴重な戦力だ。(日刊スポーツ評論家)

DeNA対ヤクルト 6回裏DeNA無死一、二塁、牧(右)は左越え3点本塁打を放ち、ナインに迎えられ「1」のポーズ(撮影・浅見桂子)
DeNA対ヤクルト 6回裏DeNA無死一、二塁、牧(右)は左越え3点本塁打を放ち、ナインに迎えられ「1」のポーズ(撮影・浅見桂子)