阪神が宿敵巨人を下して、18年ぶりのリーグ制覇を決めた。03年の9月15日を1日上回り球団史上最速V。9月は負けなしで破竹の11連勝で飾った。阪神は6度目リーグ制覇となった。

   ◇   ◇   ◇

今季の影のMVPは8番打者の木浪選手ではないでしょうか。中軸のポイントゲッター勢と上位打線をつなぐ木浪選手なくして、打線は「線」になれなかったはずです。ボール球の見極めに優れ、甘く入ったボールは確実に痛打できる。得点圏打率3割超え、40打点超えの打者が8番に待ち構えていると、投手は少しも気を抜けなくて大変です。

投手目線で考えれば、23年の阪神打線は8番木浪選手と勝負せざるを得ないラインアップでもありました。近本選手、中野選手という球界屈指の1、2番が控える中、なんとしても下位から上位につながれたくない。8番木浪選手を抑えられるか否かは、打線を封じられるか否かの生命線でもありました。そこで木浪選手がことごとく勝負を制したことで「切れ目」のない打線が完成し、アレの土台となった印象。今の阪神打線に投げたい投手はあまりいないでしょうね。