DeNAが優勝した阪神に連日の1点差勝ちを収めた。阪神がCSで対戦するチームは「広島かDeNAか」の可能性が高まった。

山田 DeNAは大事な一戦だから必死だった。広島は長打力に欠けるが、ここまでよく健闘した。DeNAは牧を中心にクリーンアップが固まっているので勢いづくといやな感じだ。巨人は厳しい立場に追い込まれた。攻撃力は高いが、現状のチームがCSに出ても勝ち上がるのは厳しい。鍛え直さないといけない。阪神は試合には敗れたが、いかにCSまでうまく調整するかにかかっている。

DeNAは守備、走塁でお恥ずかしいミスを犯して劣勢だったが、阪神加治屋、石井のリリーフ陣が4番牧に適時打を浴びた。リーグ優勝を決めた後の阪神が立てた先発は、対広島が及川、大竹、対DeNAは村上、ビーズリーだった。

山田 阪神は村上のようにタイトルを取らせたい選手もいれば、少し休養を与えたい選手もいる。今後に向けて可能性を探りたいケースもあるだろうから、そういう意味ではあまり勝ち負けは関係ないかもしれない。大事なのは、できるだけ実戦感覚を失わないことだ。CSを戦うといっても打線も固まっているし、リリーフ陣の顔ぶれも変わらない。あとは先発の投げる順番を決めるだけだ。

CSファイナルステージは1勝のアドバンテージをもつため、「3勝」すれば日本シリーズへの出場権を得ることになる。

山田 これからは「先発メンバーとして何番目に投げるか?」に限られる。大エースは見当たらないが、勝利数の多い投手でいくのか、対戦チームと好相性のピッチャーを立てるのかは、監督とコーチの考え。ただ一つ言えるのは、阪神は“コマ”をもっている強みがあるということだ。よそとの違いはそこにある。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

◆阪神CS先発ローテ争い

◎村上

◎伊藤将

◎大竹

○青柳

○西勇

○才木

△ビーズリー

△西純

阪神対DeNA 10回表DeNA2死一、二塁、牧に2点適時三塁打を浴びた石井(撮影・前田充)
阪神対DeNA 10回表DeNA2死一、二塁、牧に2点適時三塁打を浴びた石井(撮影・前田充)