ヤクルト-阪神23回戦は、雨天のため中止となった。阪神の雨天中止試合は今季8度目。午後5時ごろから雨は強く降り続き、開始を18時30分に遅らせたが中止となった。

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阪神は優勝を決めて以来、チーム全体が満足に休養をとれていなかった。この間の2勝4敗というチーム成績はともかく、投打ともに完全に疲労をとるためにも、ヤクルト戦の中止は“恵みの雨”だった。

ただリフレッシュを図った後の残り9戦は、チーム力を上げながら、再び勝つ形を整える必要があるだろう。みやざきフェニックス・リーグに参戦するようだが、公式戦とはまったく感覚が違うからだ。

CSファイナルステージにおける「打」のキーマンは、佐藤輝、森下の2人とみる。佐藤輝の9月度の月間22打点はリーグトップ、森下は優勝翌日から打率0割4分3厘(23打数1安打)と不振を極める。

岡田監督が3番に森下でなく、小野寺を起用しているのも、本番を見越してのものだろう。これから佐藤輝が好調をキープできるか、森下が調子を上げてくるかで得点力は変わってくるはずだ。

その意味ではチームにとって非常に大事な残り9戦になる。その後のフェニックス・リーグはさらに緊張感と本気度を上げてプレーしないといけないし、約1カ月間のブランクを効果的な調整期間としたい。

(日刊スポーツ評論家)