試合前のベンチ内でしばらく岡田監督と話をしました。野球についての話題はまったくありません。その間、わざわざ挨拶にきた後輩たちには、1人ずつに激励の声を掛けたつもりです。
オープン戦の未勝利は、気になるかと言われれば、気になりません。昨年も勝ってますんでね。監督も分かってますわ。あえていうなら、ちょっと寒すぎましたな。
昨シーズンはどのチームも岡田の采配に振り回された。今年はどこも「打倒阪神」で向かってくる。相手チームにとっては、オープン戦といえども、阪神に勝つ意味は大きかったということは言えるでしょう。
ここにきて連日のミスが目につく。それぞれが持ち場を固めないとあきませんわ。つまり昨シーズンの「守りで攻める」といった原点に立ち返ってほしいものです。
打つほうは「長打力」が求められる。ノイジー、ミエセスのどちらかが出てきてほしいが、まだ兆しは見えない。近本、中野のリードオフマンが引っ張る形が望ましいが、要はポイントゲッターです。
カギを握るのは大山と見ているんです。右方向でなく、この日のように引っ張って、30本のホームランを打ってほしい。ちょっと開きの早い佐藤輝はもっとセンター中心でね。
どのチームも決め手に欠く。開幕がちょうど20日後になって、ここからは勝ちながら、徐々に調子を上げていくことも大事な時期にきました。
(日刊スポーツ客員評論家)