阪神が下位に沈む中日を相手に痛恨の逆転負けを喫し、首位広島に今季最大の4・5ゲーム差をつけられた。中日先発の小笠原が打球直撃のアクシデントで1回降板した試合で、打線は2回からつぎ込まれた5投手を相手に8イニングでわずか1安打で無得点。阪神OBで日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(40)が6回裏の決勝被弾を「痛恨だった」と表現した理由とは-。【聞き手=佐井陽介】

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2回表、早くも中日2番手の祖父江投手がコールされた時点で、少し嫌な予感はありました。阪神目線で言えば1回表、1番近本選手の投手強襲内野安打が中日先発・小笠原投手の左肘付近に当たるアクシデントもあって、先制点を奪取。ただ、5番大山選手の中前適時打で1点を先制したものの、一気に畳みかけて2点目を奪えていなかったからです。相手はブルペン陣の層が厚い中日。コロコロ投手を代えられると、意外と的を絞りきれないままズルズル行ってしまうのではないか。そんな不安は的中してしまいました。

痛恨だったのは1-1の同点で迎えた6回1死走者なし、ビーズリー投手が3番川越選手に浴びた右越えソロです。初球のストレートが吸い込まれるように真ん中へ。もちろんコースに投げ込むつもりだったのでしょうが、不用意な1球だったと表現せざるを得ません。川越選手は今季初スタメン。それでもなぜ3番に抜てきされたのか。理由は「好調だから」に他ありません。もともと西武時代から狙い球を絞ってフルスイングしてくるタイプ。1発だけは避けなければならない場面での失投は、悔やんでも悔やみきれません。

一方、中日側の継投は「これしかない」という完璧な流れでした。経験豊富な37歳祖父江投手が緊急登板で試合を落ち着かせ、34歳岩崎投手が流れをつなぐ。26歳橋本投手が耐える。2回から7回までの計6イニングを無失点で勝ちパターンにつないだ3投手が、この日の陰のMVPと言えるでしょう。阪神打線からすれば、7回1死一、二塁で代打渡辺選手の痛烈な当たりが一ゴロ併殺打になるなど、不運もありました。ただ、後半戦の打線を支えてきた3番森下選手、4番佐藤輝選手の無安打とその内容は少し気がかりです。

首位広島と2位巨人の試合が中止となっていた1日。しかも難敵の中日小笠原投手がアクシデントで1回降板。阪神は是が非でも勝たなければならないゲームを落としてしまった形です。首位とのゲーム差は今季最大の4・5まで広がりました。これ以上、もったいない敗戦を重ねるわけにはいきません。(日刊スポーツ評論家)

中日対阪神 6回裏中日1死、川越は右越えに勝ち越し本塁打を放つ(撮影・上田博志)
中日対阪神 6回裏中日1死、川越は右越えに勝ち越し本塁打を放つ(撮影・上田博志)
中日対阪神 6回裏中日1死、川越は右越えソロ本塁打を放つ。投手ビーズリー(撮影・加藤哉)
中日対阪神 6回裏中日1死、川越は右越えソロ本塁打を放つ。投手ビーズリー(撮影・加藤哉)
中日対阪神 6回裏中日1死、川越(手前)が放った右越えソロ本塁打の打球をベンチから見る立浪監督とナイン(撮影・加藤哉)
中日対阪神 6回裏中日1死、川越(手前)が放った右越えソロ本塁打の打球をベンチから見る立浪監督とナイン(撮影・加藤哉)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越え本塁打を放ちナインとタッチを交わす川越(右)(撮影・森本幸一)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越え本塁打を放ちナインとタッチを交わす川越(右)(撮影・森本幸一)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越えに勝ち越し本塁打を放った川越(右)を笑顔で出迎える立浪監督(撮影・上田博志)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越えに勝ち越し本塁打を放った川越(右)を笑顔で出迎える立浪監督(撮影・上田博志)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越え本塁打を放ちナインとタッチを交わす川越(右)(撮影・森本幸一)
中日対阪神 6回裏中日1死、右越え本塁打を放ちナインとタッチを交わす川越(右)(撮影・森本幸一)