阪神はこの中日戦で開幕からの対戦カードが一巡する。抑えのゲラが戦列から離れたが、ピッチャーは戦力的に十分にそろっていることが分かった。これから勝ち抜いていくポイントは、いかに“勝ちパターン”にもっていくかだ。
12日の中日戦ではその点、攻められ続けた西勇の投球は、本来の姿からほど遠く残念だった。5回までに先頭打者の出塁を許さなかったのは3回だけで、毎回のようにピンチを背負った。4回まで1点で収まったのは、中日の拙攻に助けられたからだ。
少し気になったのは4回表無死二、三塁、7番村松の場面で、阪神内野陣が後ろに下がって、前進守備の隊形をとらなかったことだ。結果的に点は入らなかったが、まだビハインドが1点だったとはいえ、前に守るべきではないだろうか。
ここで村松がゴロを打っていれば、1点を加点されたケースだ。そして1死三塁のピンチが続くわけで、2点をとられる可能性が考えられた。実際は、村松三振、木下一飛、松葉二ゴロの拙攻で終わったが、打線が反発力に欠くだけに「次の1点」を防ぎにいくべきだろう。
その阪神打線は、中日松葉に要所を抑えられた。7回計6三振を喫したのは、すべて空振りの三振だった。「打たされた」「かわされた」。5回に1点を返し、なおも2死一、三塁、佐藤輝が2-2から低めのフォークを振らされたのは典型的だった。
セ・リーグはどのチームも抜け出すような気配はないので、ここから得点力を上げていって“勝ちパターン”にはめたい。
(日刊スポーツ評論家)




