開幕から好調の巨人山崎と中日柳が先発するだけに、投手戦になるのは予想通りだった。

山崎も柳も5イニング無失点。柳はアクシデントがあって交代したようで心配だが、両投手とも素晴らしいピッチングだった。

好調が続いている要因は、この試合でも発揮されていた。山崎は球威も制球も文句なし。今試合はこれまで23イニングを無失点で抑えていた状態と比べると、少しバラつきがあったような気がするが、簡単に得点できるような投手ではない。5回1死一塁、併殺でピンチを切り抜けたと思ったが、ファウルの判定で仕切り直し。フェアでもよかったと思うような当たりで、山崎本人もチェンジと思っただろう。しかし、気落ちするどころかボスラーを渾身(こんしん)の真っすぐで見逃し三振。高橋周にヒットは打たれたが、細川をライトフライに打ち取って無失点記録を継続させた。

一方の柳も、今シーズンはモデルチェンジしたようなピッチング。柳の投球のイメージはコーナーを際どく狙っていくタイプで、慎重に攻めすぎ、カウントを悪くしてやられるパターンがあった。しかし、今季は大胆に初球からストライクゾーンにどんどん投げてくる。テンポも良く、球種も多いから打者としては狙い球が絞りにくい。打者を自分の得意な土俵に引きずり込んで投げているようだった。

この両投手から唯一といえる得点チャンスがあったのは、4回表の中日の攻撃だった。1死一、二塁から板山の打球はショートの頭上を越えたが、二塁走者の高橋周のスタートが遅れて三塁でストップ。ショートが捕れそうもない高さだったし、センターのヘルナンデスも捕球するリズムが狂っていた。きちんとスタートしていれば1点が入っていた。

高橋周は今試合で3番に抜てきされ、猛打賞をマークしている。しかし、守備では初回にエラーし、2回1死一塁からのサードゴロの送球をもたつき、併殺がとれなかった。試合は8回裏の大城卓の2ランで0-0の均衡が崩れたが、あの走塁で1点を先制していれば展開は変わっていただろうし、先発した柳の体の負担も違っていただろう。打撃の状態が良さそうなだけに、走塁や守備でも隙を見せないようにやってほしい。主力選手としての復活は、トータルとして活躍し、チームの勝利に貢献したときになる。(日刊スポーツ評論家)