首位阪神が5番大山悠輔内野手(30)の8回決勝打に導かれ、今季最長の連勝を6に伸ばした。チームは球団77年ぶり、2リーグ制後では初となる巨人戦開幕5戦5勝。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(43)は8回一挙4得点を呼び込んだ内野陣の好守に着目した。【聞き手=佐井陽介】
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阪神守備陣はこの日、2つのビッグプレーを決めました。1つは同点で迎えた8回表1死満塁、遊撃手の小幡選手が巨人キャベッジ選手が放った弾丸ライナーをダイビングキャッチしたプレーです。前進守備を敷きながら三遊間寄りの痛烈な打球に反応。このワンプレーが8回裏の一挙4得点につながったのは、誰の目にも明らかでしょう。
それとは別に、個人的に「陰のヒーロー」に名前を挙げたいのが二塁手の中野選手です。同点で迎えた4回表無死三塁、4番岡本和選手の投手右を抜く痛烈なゴロに飛びつき、寸分狂わぬタイミングでキャッチに成功。内野ゴロの間に勝ち越しの1点を与えましたが、追加点への好機拡大を防ぐことで、巨人側に一気に傾きかけた流れをグッと引き戻しました。あの一打が中前適時打になっていれば、そのままズルズルと失点していた可能性もゼロではありません。負の流れをせき止めた意味でも、本当に価値あるプレーでした。
一方の巨人は8回裏、守備陣のミスから4失点しています。1死から阪神3番森下選手の三塁方向へのボテボテのゴロを、突っ込んだ門脇選手が後逸。内野安打と記録された通り、難しいバウンドでも勝負にいかざるを得ない打球ではあったのですが、カバーした遊撃手の泉口選手が一塁へ悪送球。打者走者を二塁に進ませてしまい、流れを阪神に明け渡しました。一塁送球してもセーフだったタイミングだっただけに、非常に悔やまれるミスとなったのは間違いありません。
このように両チームを比較すると、「ピッチャーズパーク」と呼ばれる広い甲子園での守備の大切さをあらためて痛感します。開幕直後はホームゲームでの苦戦が続いていた阪神。守り勝つ甲子園での戦い方を今後も貫けば、おのずと白星は増えていくはずです。(日刊スポーツ評論家)




