不思議なゲームだったね。阪神は被安打11と押され続けたのに、たった1本のタイムリーで逃げ切ることができた。得点圏に走者を背負い、ピンチの連続だったのに、逆にDeNAには1本が出なかった。
年間何試合もない内容だった。「いったい、勝因はなんだったのか?」と考えてしまうが、あえていうならDeNAの長打を防いだということ。逆にいえば、DeNAは術中にはまったといえる。
初戦の才木も、この日の門別も調子は良くなかった。それなのにDeNAの各打者はチャンスになると強引に引っ張り込んでしまう。阪神は追い込まれると逆方向を意識している。打者1人1人の意識の差に違いを感じた。
また、この2試合を見ていると、梅野がピンチになるほど、うまくピッチャーをリードしているのが分かる。打者心理を読むというか、かわしたり、押したりしているのが目についた。
苦しいピンチを乗り切るのは容易ではない。投手の力だけでねじ伏せることはまれで、バッテリーの共同作業だ。DeNAの各打者が術中にはまったといったのは、狙いを絞り切れなかったということだ。
5回に近本が先制の適時打を放ったが、DeNAケイに速さはあったが、インサイドに投じてこないのを読んだのだろう。それにしても両軍ともピッチャーに襲いかかるといった迫力に乏しい、緊迫感を欠いたゲームでもあった。
セ・リーグは抜け出すチームは見当たらない。どのチームにも、連勝、連敗が起こり得るだろうから、まだまだ先は見通せない。(日刊スポーツ評論家)




