日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(41)が17日、6連勝中と勢いに乗る中日の戦力を「不気味な存在」と表現した。この日の阪神戦(甲子園)は雨天中止。先発予定だったドラフト1位・金丸夢斗投手(22)のプロ初勝利はまたもお預けとなったが、関大の先輩でもある岩田氏は「後半戦の柱になれる存在」と高評価。ドラフト4位・石伊雄太捕手(24)がもたらしている好影響にも注目した。【聞き手=佐井陽介】
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阪神の首位独走でセ・リーグのCS争いが激化する中、6連勝中の中日が極めて不気味な存在となってきました。主砲の細川選手が右太もも裏負傷から復帰し、新助っ人ボスラー選手がようやく日本野球に適応し始めました。絶対的エースとして君臨するはずだった高橋宏投手が16日の阪神戦で今季初完封を飾り、2カ月半ぶりの白星をゲット。投打主力の状態が上がっている中、ドラフト4位捕手・石伊選手の奮闘がチーム力を一気に底上げしているように映ります。
いつの時代もセンターラインが固定されているチームは強いもの。その点、今季の中日は5月下旬に正捕手格の木下選手が左太もも裏負傷で離脱しています。今後に暗雲が垂れ込めたタイミングで、一気に台頭したのが石伊選手です。持ち前の強肩だけでなく、打力でも打率2割5分、1本塁打と健闘中。さらに打率1割台の二塁手・田中選手、遊撃手・村松選手に当たりが戻ってくれば、不動の中堅・岡林選手を軸に他球団に引けを取らないセンターラインが完成します。
その上、投手陣にはまだ起爆剤が残っています。私にとっては関大の後輩でもあるドラフト1位左腕、金丸投手のプロ初勝利です。ここまで7試合先発で0勝3敗ながら防御率は2・64。7試合中6試合でクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)達成は立派な数字です。44回1/3で41奪三振13四死球と投球内容も上々。全球種でカウントを整えられる安定感もあり、後半戦は高橋宏投手と左右の柱になれる力の持ち主と言えるでしょう。
打線の援護に恵まれず未勝利である事実が唯一の誤算ですが、自分を疑う必要は全くありません。守護神の松山投手が離脱している状況でもありますし、イニングを投げてリリーフ陣の負担を減らす役割を全うしていれば、おのずと白星を積み重なっていくはずです。チームは6年ぶりのAクラスを狙う立場。大野投手らベテラン勢も含め、ナインは皆モチベーションが高いように感じます。ただでさえ“乗せ上手”の井上監督が指揮を執る中、ドラ1左腕がプロ初勝利を手にすれば、中日の勢いがさらに加速しそうな気がします。(日刊スポーツ評論家)




