3日後に控えたWBC初戦に向けて、すべての試合が終わった。メジャー組がそろって試合をしたのは2試合だけ。戦力的に優勝候補に挙げられる日本だが、ここまでの試合を振り返ると「これで大丈夫」とは言えない内容だった。ただ、いろいろな制約があり、思うような調整ができなかっただけに仕方ないと割り切るしかないだろう。

そんな中、今試合では大谷を1番に起用し、2番には近藤、3番に鈴木というオーダーになった。大谷が何番を打つのかが気になるところだが、本番では1番か2番を打つのだろう。メジャーで慣れている打順であり、1打席でも多く回した方がいいし、近藤、鈴木が大谷の前後を打つことになる打順は間違いなく相手チームの脅威になる。

そこで気になるのが、4番を誰に任せるのか? メジャー組が合流した2試合で、4番に起用されたのは村上だった。本来の実力を発揮できる状態であれば、何の問題もない。しかし、調整の過程や打席の内容を見ると、不安は拭い去れなかった。

第1打席のファーストストライクは、低めのストライクゾーンギリギリのスライダーを空振りした。1ボールから思い切ったスイングをするのはいいが、見逃していい低さだった。3ボール1ストライクになってからは甘めのスライダーを見逃してストライク。そしてフルカウントから高めに浮いたツーシームを打ってファーストゴロ。2打席目と3打席目もバッティングカウントから真ん中付近の甘めの真っすぐを打ち損じてレフトフライに終わった。

タイミングが合っていないし、打つべき球も打ちにいけてない。メジャーのオープン戦では結果を残していたが、時差の関係もあるのだろう。他のメジャーリーガーは前回大会でも経験しているが、村上は岡本と同様にメジャーリーガーといっても昨年まで日本にいた選手。日程的にも厳しく、新しい環境で調整しているというハンディがある。特に村上は慣れないファーストで、前回大会でも前半戦は不調で苦しんでいた。4番にこだわって起用する必要はないと思う。

サードを守れる佐藤は今試合は代打で三振に倒れたが、ここまでの内容はよく、結果も出している。今試合で2打席で終わった大谷も2試合でヒットを打っていないが、文句なしの実力と実績がある。本人の了承があって引っ込んだのだろうし、それなりに手応えはつかんでいるのだと思う。そもそも大谷は打てなくて負けても「仕方ない」と諦められる唯一無二の存在。他の選手と同じではない。

このスケジュールでとやかく言うのは申し訳ないのだが、リリーフした投手は大勢が緊急降板した試合(2月27日中日戦)以外ではイニング途中から登板していない。不安要素を挙げれば切りがないのだが、あとは選手の力を信じて戦うしかない。連覇を目指して頑張ってほしい。(日刊スポーツ評論家)

【WBC】鈴木誠也5階席弾 近藤、森下の適時打などで阪神に5-4勝利し台湾戦へ/ライブ詳細

阪神対日本 大谷(右)とじゃれあう鈴木(撮影・上田博志)
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阪神対日本 1回表日本無死、一ゴロに倒れる大谷(撮影・河田真司)
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阪神との強化試合を終え、言葉を交わしながら移動する鈴木(左)と大谷(撮影・河田真司)
阪神との強化試合を終え、言葉を交わしながら移動する鈴木(左)と大谷(撮影・河田真司)
【イラスト】侍ジャパン26年の主な日程
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【イラスト】侍ジャパンの3日阪神戦スタメン
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【イラスト】日本のWBCロースター
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2026年WBC組み合わせ(日付はすべて日本時間)
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