開業まで半年を切った日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」のシーズンシートを体感できる「ファイターズプレミアムギャラリー」が、11月から無料開放される。シーズンシート全6席種に実際に座ることができ、QRコードからそれぞれの席種から見た360度の景観を楽しむことができる。「プレミアム」な空間に潜入した。

QRコードを読み込むことで「エスコンフィールド北海道」のシーズンシートからの眺望を体験できる（撮影・佐藤翔太）

「エスコンフィールド北海道」で設置される予定のシーズンシートが体験できるブース（撮影・佐藤翔太）

来月から予約不要

札幌の駅前通り沿いに建つ老舗ホテル内の一角に、その空間は広がっている。札幌グランドホテル1階にある「ファイターズプレミアムギャラリー」では、来年3月開業の新球場「エスコンフィールド北海道」のシーズンシートを紹介している。今年2月のオープンから完全予約制で、来場は1契約につき1回までと、まさに「プレミアム」だった。

11月からは予約不要で、誰でも気軽に訪れることができるようになる。ファイターズスポーツ＆エンターテイメント事業統轄本部コーポレート＆ファシリティ統括部コーポレート部法人営業第1グループの伊藤尚美さんは「シーズンシートを買う予定がなくても、まずは気軽に来ていただきたい。開幕戦を見たい方は、ぜひ」とPRした。

シーズンシートは全6席種。全てのシートが、長時間でも快適に座れるような工夫が施されている。座り心地や隣との間隔、3層構造のスタンドのため、席種ごとの段差まで再現されたエリアが用意されている。各シートごとに背面、座面のクッションはもちろん、座面の角度やクッションの厚みなど細部にまでこだわりが宿っている。

「エスコンフィールド北海道」に設置される予定のダイヤモンドクラブシート（撮影・佐藤翔太）

ファイターズプレミアムギャラリーの全景（撮影・佐藤翔太）

最高価格は、バックネット裏「プレミアムエリア」のダイヤモンドクラブシート。ラウンジでの飲食代を含めて、税込156万2000円。座席にはコンセント、USBコネクタ、テーブル付き。背面シートは後頭部までカバーされる設計で、航空機のファーストクラスを連想させる。高額ながら最も人気の席種で、残りは若干数だという。

打席まで距離15メートル

「エスコンフィールド北海道」は、札幌ドームではグラウンドレベルだった場所が客席として展開されるほどの臨場感。1ブロック20列から12列になり、隣席とのスペースもゆとりを感じられる。スタンドから打席までの距離15メートルは国内ナンバーワンの近さ。ベンチすぐ横のダグアウトクラブシートや外野に設置されるブルペンを間近で望める外野席など野球の見方によって選択肢が広がる。

シーズンシート購入で、球場そばの駐車券も付いてくる。開業元年の来季、魅力満点のシーズンシートで世界一のボールパークを堪能してみては？【田中彩友美】

選手が語る新球場（7）

伊藤大海投手（25）

南側一面のガラス壁が、どんな雰囲気になるのかなと。あれが一番、今までにない雰囲気を出すんじゃないかなと思っています。マウンドは結構、上沢さん、加藤さん、僕とかが意見を言わせてもらい、より使いやすいようにしてもらいました。硬さとか土の質だったり。札幌ドームとは、また全然違うマウンドになると思います。旭川（8月2日ソフトバンク戦）で、試しに新球場仕様のマウンドにしてもらい試させてもらったのですが、感覚的には良かったです。硬さ、高さ含めて。

エスコンフィールド北海道のマウンドで腕を振る日本ハム伊藤大海投手（2022年5月30日代表撮影）

ファンの方との距離が近くなるので、どう盛り上がるのか楽しみです。札幌ドームは、ずっと憧れの球場でした。カウントが3ボールになったときに拍手がすごいですよね。ダルビッシュさんも言っていたんですけど、それは北海道だけと言っていて。確かにそうだな、と。ビジターのチームでやっているのもあんまりないので、やっぱりファンは温かいんだなと感じられました。来年は新球場で、北海道の名物というか、より多くの人に築いていってもらえたらいいなと思います。

◆ファイターズプレミアムギャラリー　札幌グランドホテル（札幌・中央区北1西4）別館1階「グランシェフ」内が会場。11月からの営業時間は、祝日を除く水～土曜の午前11時から午後4時。問い合わせはファイターズスポーツ＆エンターテイメント【電話】0570・005・586（平日午前10時～午後5時30分）へ。