DeNAの沖縄・宜野湾キャンプでは、あちらこちらで英会話教室が行われている。今季から新設したチーム付き英語教師の平川ブライアン先生(42)が、立ち話をしながらレッスンを行うシーンが、見られる。ベンチ前、室内練習場の脇、ベンチ裏などなど。即席英会話教室“ベイスタ留学”は好評で、広報、マネジャーを中心に生徒の枠も広がっていきそうだ。

 ブライアン先生は米国にも日本にもゆかりがある。父は鳥取出身の日系米国人。その鳥取に98年初来日して訪れたという。4年間日本で暮らし、日本人女性と結婚。米国に戻り、カリフォルニアにある高校で数学を教えていた。当時からメジャーリーグ・パドレスの大ファンで「大塚選手がいたときは、奥さんも『試合を見にいきたい』と言って、スタジアムへよく行きました」。そのときはまさか野球に携わることになるとは、思っても見なかった。

 2年前に再来日し、拠点を日本へ移した。昨年、DeNAの英語教師公募を夫人が見つけ「こういうチャンスは今しかない」。天職と感じた。米国と日本にルーツを持ち、もともと教師だった。米国人の母も小学校の教師。「そんな自分に合うかもしれない」。2年間務めた仕事を辞め、DeNAの新たな“戦力”として加わった。

 レッスンでは英語を教える一方で、日本語を学ぶこともあるという。最近覚えた日本語は「番長」。ベイスターズを語る上で欠かせないワード。先生、「大魔神」もマストです。【DeNA担当 栗田成芳】