今年から西武担当になり、ツイッターを始めた。主に西武に関する情報を発信している。対外試合が始まってからは、試合前に記者室に張り出されるスタメン表を写メに撮って流している。規定の用紙に手書きで選手の名前が記入されており、相手チームと交換するものだ。すると、ファンの方から思わぬ反響があった。

 「相変わらず、辻監督は達筆!」

 確かに、西武の選手名はきれいな文字で書かれている。トメ、ハネも丁寧で、とても読みやすい。ツイッターで検索してみると、スタメン表は辻監督が記入していると思っている人が結構、いることが分かった。

 実は、このスタメン表、どのチームもそうだと思うが、記入するのは監督ではなく、球団マネジャーの仕事。その日のオーダーを首脳陣に確認し、スタメン表に記入する。それを監督に見せて、最終確認する。試合前練習時、打撃ケージ裏にいることが多い監督に、そっと近づいて紙を見せている人がいる。それが、マネジャーだ。

 西武では真山龍1軍マネジャー(36)が、その人。仙台育英から99年ドラフト2位で西武に入団した元投手。05年限りで引退し、1、2軍のマネジャー業務を歴任してきた。真山マネジャーを直撃した。

 -スタメン表、辻監督が書いていると思っている人が結構いるようですが、真山さんですよね? 字がきれいと評判です。

 真山マネジャー(以下、真) はい、私が書いていますが、きれいですか? 辻監督も字はきれいなんですよ。

 -真山さんは習字を習ってましたか?

 真 いえ、習っていません。

 -記入する時に気を付けていることはありますか?

 真 5枚複写なので、筆圧は強く、ぐらいでしょうか。汚いよりは、きれいな方がいいでしょうけど。

 謙遜されてしまったが、興味深いことを教えてくれた。

 真 私よりも、オリックスの佐藤さんがきれいですよ。恐らく、12球団一です。

 オリックスの佐藤広マネジャーのことだ。次のオリックス戦でスタメン表を見る楽しみができた。【西武担当 古川真弥】