<阪神4-6ヤクルト>◇15日◇甲子園

ヤクルト近藤一樹投手(35)が、球団新記録となる40ホールドポイント(HP)を達成した。6-3で迎えた阪神戦の8回に3番手で登板し、1回1失点。10年松岡の球団記録に並ぶ34ホールド目を獲得し、16年ルーキが持つHPの球団記録を塗り替えた。

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近藤はオリックス時代の09年から、NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」にポリオワクチンを寄贈する社会貢献活動を毎年続けている。きっかけは野球ができることへの「感謝」だった。「肩を痛めて、寝返りを打てない、ハンドルを回せない状態だった。投げられる状態になって、投げられるうちは何かできないかなと思ったんです」。野球ができる喜びを子どもたちに還元したいという純な思いは今も変わらない。

優しいまなざしは、自身の2人の子どもにも向けられる。現在は家族を兵庫県内に残し単身生活。休養日前は家族の元へ戻り、だんらんの時を過ごす。「移動距離が長くてしんどくないかって言われるけど、任せきりにしているので、しんどくない。家族に感謝しながら野球ができています」。誰かのためにと前向きに、一生懸命になれるところに強さの秘密がある。【ヤクルト担当=浜本卓也】