セ・リーグのベストナインに選ばれてインタビューに答えるDeNA宮崎(2018年11月27日撮影)
セ・リーグのベストナインに選ばれてインタビューに答えるDeNA宮崎(2018年11月27日撮影)

ベストナインに選ばれたDeNA宮崎敏郎内野手が、NPBアワードで言った。「やはり大事なのは準備です。安心して試合に臨めるようにいい準備をすることです。来シーズンもしっかり準備をしてやっていこうと思っています」。

背中の張りで欠場した1試合を除き、142試合に先発しフル回転。打率3割超えを果たしてベストナインに選出された。昨季の首位打者は、2年連続で結果を残した理由を「準備」だと言い切った。

今季開幕戦前、誰よりも早くグラウンドに現れたのは、宮崎だった。07年以来11年ぶりの本拠地開幕戦(東日本大震災の影響で変則日程となった11年を除く)を迎えた横浜スタジアム。まだ、球場スタッフがフリー打撃の準備をする中、外野をゆっくりとランニング。右手にはボールを握っていた。しっかりと指になじませるように、何度も持ち替えて、芝生をじっと見つめながら、心と体は試合に備えていた。開幕戦から1号2ランを放ったのは偶然ではない。準備のたまものだった。

前年に首位打者のタイトルを獲得したプレッシャーを、人知れず感じていたという。「去年タイトルをいただいての今年。すごい不安の中でやったシーズンだった。『打てるかな、打てないかな』って。現状に満足はしていないけど、よかったかなと思います」。打率こそ前年に5厘及ばなかったが3割到達。安打、打点、本塁打、塁打数、得点、いずれもキャリアハイをマークした。

来季開幕は30歳で迎える。「技術的なところも、精神的なところも、磨きをかけていきたい」。ベテランの域に入ろうとしている宮崎のすごみは、まだまだ増していく。【DeNA担当 栗田成芳】

セ・リーグ開幕戦 DeNA対ヤクルト 8回裏DeNA1死一塁、宮崎は右越え2点本塁打を放つ(2018年3月30日撮影)
セ・リーグ開幕戦 DeNA対ヤクルト 8回裏DeNA1死一塁、宮崎は右越え2点本塁打を放つ(2018年3月30日撮影)