西(左)と金子
西(左)と金子

オリックスにとってかなり痛い流失となった。長年エースとしてオリックスの先発陣を引っ張り、今季は17試合に先発し4勝(7敗)を挙げ、自由契約となった金子が日本ハムへの移籍が決定。そして7日には、今季25試合に先発し、唯一の2桁勝利(10勝13敗)を挙げた西がFAで阪神入りを表明した。生え抜きの2枚看板がチームを去ることになった。

今季20試合以上を投げ、規定投球回数に達したのは西と山岡(7勝12敗)のみ。そのほかには9勝(2敗)を挙げたアルバース、シーズン後半は左肘の故障で登板はなかったものの、前半戦で奮闘し6勝(3敗)を挙げたルーキー左腕の田嶋、17試合で4勝(6敗)のディクソンが、現状で来季の先発ローテーション候補として予想される。

若手の成長も著しい。今季中継ぎとして飛躍した山本は現在、先発再転向も視野に入れ調整を継続。2年目の今季は勝ちパターンのセットアッパーとして、54試合に登板し、4勝2敗、防御率2・89と抜群の成績を残した。山本自身も球団側に先発転向を打診しており、動向に注目が集まる。今季39試合に登板し、17ホールドの黒木も今オフから先発に挑戦中だ。

先発投手陣の柱、チームの顔を失った今、新たなエースに誰が名乗り出るのか、新加入の戦力が救世主となるのか、西村新監督体制の楽しみの一つとして注目していきたい。【オリックス担当 古財稜明】

左上から時計回りに山岡、田嶋、山本、黒木
左上から時計回りに山岡、田嶋、山本、黒木