<阪神2-5DeNA>◇11日◇甲子園

DeNAドラフト3位大貫晋一投手(25)が5回100球を投げ、5安打1失点でプロ初勝利を挙げた。中学、高校、大学と表舞台に縁がなかった苦労人。初めて立つ甲子園のマウンドで、プロとしての第1歩を踏み出した。

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ハマっ子の大貫は、憧れを現実とした。大学4年生だった15年。横浜スタジアムへ友人と試合観戦に行った。マウンドでは三浦現1軍投手コーチ、阪神藤浪が投げ合っていた。スタンドは超満員。右翼側の立ち見席からでも、熱気は伝わってきた。「すごかったですよ。こんな満員になるなんて」。幼少期から、永遠の憧れだった番長の後ろ姿に感動を受けた。

そして今、思う。「続けていれば、いいこともあるなって。諦めずに頑張っていれば、自分みたいなやつでもプロに入れるんだって。自分が地元のチームのユニホームを着られる日が来るなんて。感慨深いですよ」としみじみ語った。【DeNA担当 栗田尚樹】

阪神対DeNA 阪神戦に先発する大貫(撮影・加藤哉)
阪神対DeNA 阪神戦に先発する大貫(撮影・加藤哉)