ソフトバンク三森大貴内野手(20)が勢いよく急坂を駆け上がっている。今季プロ3年目にして1軍初出場、初安打、初打点に初盗塁など立て続けに初物をクリア。21日の西武戦では初めてヒーローインタビューも受けた。鷹の「みもりん」は今、乗りに乗っている。

昨季までは、「みもりん」こと同姓の声優三森すずこの曲を登場曲にしていたが、今季は心機一転。人気アニメ「弱虫ペダル」の主題歌「僕の声」で本拠地の打席に立つ。「今年は何にしようと思って、家族のグループLINEでいろいろ候補を挙げてもらっていた。今回は妹だったですかね? 何のアニメの曲か、とかは知らなかったんですけど、聞いてみたらかっこよかったので。アニソン路線? なんか、そうなってますね(笑い)」。中学校から親元を離れていた三森にとって、両親や4人きょうだいとの絆を再確認するグループLINEが活躍を後押し。「仲はいいですね、多分。試合に出ると、なんかいろいろ盛り上がっていますよ」という応援が支えにもなっている。

1軍で試合に出る、という目標は4月早々に達成できた。「すごい経験をさせてもらっている。チャンスをいただけているので、自分のできることをしっかりやりたい。4月の段階で上でやらせてもらっているのは大きい。レギュラーの人が帰ってきたり、状況は変わると思うけど、1回上がることで見えてくるものも違う」。故障者続出の中で現れた若武者はペダルをこぐ足を止めるつもりはない。【ソフトバンク担当=山本大地】

西武対ソフトバンク 試合後、ファンの声援に応える三森(2019年4月21日撮影)
西武対ソフトバンク 試合後、ファンの声援に応える三森(2019年4月21日撮影)