巨人坂本勇人内野手(30)が12日のヤクルト9回戦(東京ドーム)の1回に中前打を放ち、開幕戦からの連続出塁試合を36とし、セ・リーグ新記録を達成した。

32試合の長嶋茂雄、33試合の王貞治を抜き、97年金本知憲(広島)の35試合を超える偉業だった。坂本勇自身は「記録は意識してません」と言ったが、数々のレジェンドの名前を聞く度、そのすごみを感じた。

プロ野球記録は、83年スティーブ(西武)の40試合だった。80年後期に西武に入団。85年まで在籍し、シーズン5度、3割超えを記録した。メジャーでも実績のあるスティーブだが、そのすごみを球界関係者から聞いた。

「メジャーでも活躍した選手で、両打ちのアベレージヒッターだった。選球眼も良くてね、バットコントロールが素晴らしかった。彼の場合は10打数3安打じゃなくて、3打数1安打。3割じゃなく、3割3分3厘が普通の選手だった」

印象深いシーンを聞くと、「よく乱闘をしてたよ」と笑った。「熱い男なんだけど、試合になるとカッカするんだ」と話した。「でもね、普段はすごく紳士でいいやつ。そのギャップがすごいんだけど、彼の中でオンとオフの使い分けをしてたんだろうね」。

坂本勇は14日の阪神7回戦(東京ドーム)で5打数無安打に終わって、記録は止まった。来シーズン以降、この記録に迫る選手が出た時、スティーブが再び脚光を浴びるのだろう。【巨人担当 久保賢吾】

巨人対ヤクルト 1回裏巨人1死 中前打を放ちセ・リーグ記録となる開幕36戦連続出塁を達成した坂本勇はファンの声援に応える(2019年5月12日撮影)
巨人対ヤクルト 1回裏巨人1死 中前打を放ちセ・リーグ記録となる開幕36戦連続出塁を達成した坂本勇はファンの声援に応える(2019年5月12日撮影)