オリックスのドラフト1位太田椋内野手(18)が本拠地デビュー戦で輝いた。13日の午前中に京セラドーム大阪で行われたウエスタン・リーグ阪神戦に1番遊撃で出場。7回先頭の打席、阪神尾仲が投じた変化球をとらえ、左翼フェンス上段に直撃する二塁打を放った。この試合の後に1軍の試合が控えており、父で1軍の太田暁打撃投手も球場で見守っていた。

父の他に太田の2学年上で現在大学生の兄の瑛(あきら)さん(20)も球場に駆けつけていた。「毎試合ネットで欠かさずに見ているんですけど、プロになってからは初めて生で見ました。右腕の心配はないのかなという感じですね」と安心した様子。中学まで野球を続けていたという兄は「小学校の時は弟と一緒にやっていたのに、いつの間にか上にいってました」と感慨深げに話した。

太田は3月9日のオープン戦巨人戦で本拠地デビューを飾る予定だったが、前日8日の実戦で右腕に死球を受け、白紙となった。瑛さんは当時を振り返り、「次の日から1軍と聞いていたので、家族的にはショックでしたけど、本人が『プラスに考えてる』と言ってたので、安心しました」と明かした。

瑛さんはアルバイトの1つで京セラドーム大阪の場内スタッフを務めることもあるという。「1軍昇格が決まったら(観客として)ちゃんと椅子に座ってみます(笑い)。家族みんなで見に来ると思います」。プロの舞台で親子共演が実現すれば、太田家にとって、“一大事”となるだろう。【オリックス担当=古財稜明】

太田椋
太田椋
オリックス太田暁打撃投手(2019年3月9日撮影)
オリックス太田暁打撃投手(2019年3月9日撮影)