<阪神3-1広島>◇5日◇甲子園

岩田は今も愛妻の何げないひと言を忘れていない。16年シーズンからの3年間でわずか3勝。苦悩の期間、自宅でかけられた言葉に深くうなずいたという。「1軍で投げている姿を見られるだけでも幸せやね」-。「オレもそう思って、1軍で投げられることをもっと楽しもうと思うようになった」と振り返る。

かつては好投しても勝てない試合が続き、愛犬の「ラッキー」に「いつになったらラッキーを運んできてくれるの?」と冗談まじりに尋ねたこともあった。そんな時期が懐かしい。35歳。1軍の舞台で投げられる喜びを人一倍知っている。だから、だろうか。広島戦でなかなか勝ちが付いていなかったことなど、特に気に留めていないようだ。【遊軍=佐井陽介】