全世界に衝撃が走った元NBAのスーパースター、コービー・ブライアント氏の事故死は、日本で新たにプレーする米国出身選手にも、深い悲しみと人生の教訓を与えた。

DeNAの新外国人タイラー・オースティン内野手(28=ブルワーズ)とマイケル・ピープルズ投手(28=インディアンス)が29日、横浜の球団事務所で入団会見。笑顔で質問に答える両選手だったが、ブライアント氏の死去について問われると一転、表情を曇らせて語り出した。

オースティン 非常に悲しい出来事です。小さいころから彼がプレーする姿を見ていた。自分の中では負けることのない選手という印象。自分が生きている間、愛している人に、愛している気持ちを伝えていくことを心がけていくべきと思いました

モデルのステファニー夫人を伴って会見したジョージア州出身のスラッガーは、後方から見つめる愛妻に時折目をやりながら、真摯(しんし)に答えた。

身長196センチで、高校時代はバスケットもプレーしたテキサス州出身の技巧派右腕も同様の思いだ。

ピープルズ 家族も一緒だったと聞いて、率直にとても悲しい思いです。彼は世界中に愛された選手。人生は短い可能性があるというメッセージでもあるのかなと。人々はこういう悲しみがあっても、また歩き出すと思うけど、1つの大きなメッセージじゃないかと感じています。

人生は、はかない。母国の偉大なヒーローの悲劇は、競技の枠を超え、日本で新たなキャリアを踏み出す2人に大きなメッセージを残した。