中日大野雄大投手(32)が、念願の東京オリンピック(五輪)代表メンバーに選出された。今季は11試合で3勝5敗(22日現在)ながら、2年連続最優秀防御率に輝き、沢村賞も受賞している左腕への侍ジャパン首脳陣からの信頼は揺らがなかった。

22日の阪神戦は8回5安打2失点で敗れたが、援護のない中、らしさをしっかり見せた。11日の西武戦登板後は、ナゴヤ球場を中心に中10日で調整。「五輪代表も決まり、気合も入っていた」と、関係者も目を細めていた。

「いいプレッシャーにしたい。(五輪代表と)言われることを覚悟で、選ばれたいとアピールしてきた。プレッシャーは感じている。それくらいはね返さないと、(五輪)本番でも耐えられない」。五輪代表の肩書を背負い、投げることの重要性を口にした。

前回記者職だった92年のバルセロナ五輪で、野球競技は日本生命・杉浦正則、青学大・小久保裕紀(ソフトバンクヘッドコーチ)らアマ選抜が出場。営業職の期間を挟んで、18年に記者職に復帰してプロ選抜による五輪野球競技に接する。現場は五輪担当に任せるが、大野雄がどう戦い、何を得て後半戦に戻ってくるのか。担当球団から選出されたオリンピアンの成長を取材できることを、光栄に感じている。【中日担当=伊東大介】

東京五輪日本代表に内定した中日大野雄を会見で発表する侍ジャパン稲葉監督(2021年6月16日撮影)
東京五輪日本代表に内定した中日大野雄を会見で発表する侍ジャパン稲葉監督(2021年6月16日撮影)